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鹿児島水交会創立十周年記念 第六十三回「東郷平八郎記念日」式典
5月15日(日)、新緑薫る鹿児島市多賀山公園内の、東郷元帥墓地において、5年振りのうす曇り空に「国旗、軍艦旗及びZ旗」が翻り、六十三回目の式典を挙行できました。
今回は、鹿児島水交会創立十周年を記念し、当式典のほか、海上自衛隊佐世保音楽隊の演奏会及び祝賀昼食会を催行する予定でしたが、熊本地震に鑑み自粛、取りやめ、墓前演奏は諦めていたところ、国分に駐屯している陸上自衛隊第12普通科連隊(連隊長1等陸佐根本正之)音楽部(部長熊原伸一陸曹長以下18名)の派遣があり、おかげさまで、式次第に欠落なく粛々と実施できました。
式典に先立ち、先月、空自小型ジェット機が高隈山系に墜落、そして熊本地震と犠牲になられた方々に対し、哀悼の心を込めて黙祷を捧げました。
雄大な桜島を背に、10:32海上自衛隊第1航空群の、P‐3C単機がぐんぐん迫り、上空を表敬飛行したのを皮切りに、鹿屋航空基地儀仗隊が整列のもと、音楽部が奏でる「君が代」に併せて、参列者全員の国家斉唱により、国旗は、緊張した高校生、軍艦旗は白い礼装服の自衛隊地方協力本部(本部長1等海佐敷嶋章)海上自衛官が掲揚することから始まりました。
次いで、儀杖隊を従えた第1航空群司令(海将補市田章)による海上自衛隊参拝、来賓挨拶(代表:参議院議員尾辻秀久)、式典実行委員長(かもめ会・鹿児島水交会会長:立元四郎)が式辞を述べ、来賓紹介後、音楽部の「慰安する」演奏のもと、東郷家ゆかりの方々、政財界、県・市・自衛隊・海上自衛隊関係者、防衛協力諸団体、崇敬者等約200名の方々が墓前に献花されました。
後半は、祝電・祝詞の披露、日本海海戦の歌を全員で合唱し、東郷元帥も生涯、励んだといわれる自顕流の演武が豪快に実施され、これは小学生を含む9名が甲高い奇声を発し、一太刀必殺の気合で木刀を横木の束に打ち込む様は、薩摩隼人の凄さを感じさせるものでした。
初公開、「天吹」(竹の縦笛)の多賀山に沁み渡る澄んだ吹奏は、武人のたしなみで、東郷さんも懐かしいのではと好評でした。
続いて、墓前演奏は、「海ゆかば」「独唱の軍歌メドレー」最後を郷里の瀬戸口藤吉翁原作「軍艦行進曲」で、海軍・東郷元帥に因んだ曲目が力強く演奏され、深い感動を覚えるとともに、元帥の偉業を偲ぶものとなりました。
終わりに、鹿児島水交会会長のお礼挨拶、国旗、軍艦旗の降下で11:30終了しました。
本式典は、東郷元帥没(昭和9年)後、翌年墓を鹿児島市が整備し、始まりましたが、戦後中断され、これをみかねた海軍・海上自衛隊出身者が中心となり、昭和29年から再開、毎年荒天にめげず5月実施、63回を数えます。
今年は晴れ男の異名を持つ群司令のおかげか、上天気で、約300名の人出があり、偉大な東郷さんならではと感服しました。
しかし、いつもながら後継者がいなく高齢化が進み、次回から組織の強化・式典の見直し等に着手せざるを得ません。
皆様にご提案を請う次第です。 (立元会長記)
【編 注】
「天吹」:尺八に似たリードのない楽器。長さ30㌢、外周7~8㌢ほどで尺八よりも小さく短い。
鹿児島特有の楽器で澄んだ高い音が出る。
練習艦「しらゆき」護衛艦「てるづき、ありあけ」が東郷元帥墓地の清掃・参拝
桜島は大変活発で、先日まで、噴火警戒レベル4で、麓の住民は避難を余儀なくされていた。また、天候不順が続いたが、昨日から晴天に恵まれ絶好の日和であった。 9月5日(土)09:45、鹿児島本港北埠頭から自衛隊鹿児島地方協力本部(本部長深谷克郎 1等海佐)支援の車で、「てるづき」乗組員14人が作業服姿で張り切って到着した。
ここ鹿児島市多賀山の東郷元帥墓地は、快晴ながら日射しが強く、乗組員は、額に汗して黙々と清掃に励んでいた。お墓の周りは玉砂利が敷き詰めてあるが、桜島の降灰で埋まり、草が生い茂っていた。 お墓の花を枯らしたことがない「元帥東郷平八郎を慰霊顕彰する会の鹿児島旭日会」代表(田中糺臣)が、草取りを気にかけていたので、大変喜び感心しきりであった。 おかげさまですっかりきれいになり、作業服の乗組員が墓前に整列した10:15頃、第1練習隊司令(佐々木輝幸1等海佐)、先任伍長(藤木勝海曹長)、「てるづき」艦長(宮路貴幸2等海佐)「しらゆき」艦長(川田英司2等海佐)、「ありあけ」艦長(黒添洋一2等海佐)等8人が到着・参列した。
一同黙祷に始まり、隊司令が花束を献花し、次いで各艦長がそれぞれ、線香を手向けた。線香は今回初めてで、香が匂い、心が和む静穏の雰囲気造りに効果があると思った。続いて、若葉の萌える毎年五月、「東郷平八郎記念日」式典を主催している鹿児島水交会・会長立元四郎が、墓地概要に併せ、世界に有名な東郷元帥は、我々海上武人の大先輩であることを誇りに、顕彰する旨を説明した。
安全保障環境の厳しい情勢下、多忙な訓練の合間を縫っての「東郷元帥墓地参拝」に、いつものことながら心から敬服した。 強運の東郷元帥のお加護のもと、航海の安全を祈って止みません。
(立山一義幹事記)