水交誌最新号主要記事紹介

最新号に掲載されている主要記事です。
投稿された皆様、ありがとうございました。

編集委員会

No646 平成29年 陽春号(4・5・6月合併号)

                                                                                       

◆着任のご挨拶

 海上幕僚長 海将 村川豊

 平成28年12月に第43代海幕長に就任された村川海幕長の着任のご挨拶です。

 

◆巻頭言 委員会の活動状況について

 支部・会勢拡充委員会

 公益財団法人「水交会」の委員会のひとつである「支部・会勢拡充委員会」の活動状況の紹介です。

 

◆海軍の高杉晋作と呼ばれた男(1)

 谷光太郎

 谷光太郎氏の新連載企画です。

 これまで、ともすると戦前の日本における最もリベラルな組織と評される帝国海軍について「石川慎吾少将」を軸に海軍部内の人脈や実情、陸軍の状況と比較しながら論じられる「海軍論」と言えます。本作品の背景には谷光氏のこれまでの著作活動において培われた日米の軍事指導者の緻密な比較考察があり、その上で、明治初期の「陸の長州、海の薩摩」と喧伝される状況がどのように変質してゆき、昭和期に入って大きく変化したことを分析しています。

 第1回は「陸の長州」と言われた派閥が大正~昭和期に排除され、皇道派と統制派を作ってゆく背景と、比較的リベラルな環境にありながら同時期の海軍兵学校における同県人の結びつきや、ロンドン/ワシントン両軍縮条約を巡り発生する艦隊派と条約派の主導権争いが「海の薩摩」を「海の長州」へと変化させてゆく状況が詳しく述べられています。

◆「黒沢明と山本五十六」の連載を終えて

 谷光太郎

 前号までの6回に渡る「黒沢明と山本五十六」の連載を終えて、山本五十六を通して描きたかった主題と、挫折が与えた影響が述べられ、最後に「作家は歴史の被告人だ。後世の人々によって裁かれ、歴史の名で審判を受ける。映画作品も本当の評価が定まるのは、百年か二百年後だ。」と黒澤の言葉で締めくくられています。

◆第3回海洋安全保障シンポジウム(抄録:後編)

 水交会研究委員会幹事 永田美喜夫

 平成28年9月15日笹川平和財団海洋政策研究所との共催事業として開催された「第3回海洋安全保障シンポジウム」の内容を2回に分けて掲載する後編です。

 最期に質疑応答が記録されています。

◆国家存続の倫理(前編)

 秋元尚

 「国家存続の倫理、道筋」について「栄え続ける国家はあるか?」を副題に国防上の理論をまとめた作品です。

 国家には正義を実現する役割があるとし、プラトンを始めとする先哲の「正義」の実現に対する考え方とそのために国家に必要な国防と治安維持の機能について論じています。次に国防に専従する指揮官と幕僚の役割、戦争と国際法の関係を述べ、国家の正義を実現するための手段としての戦争と戦争の非道さをどのよう回避するかを「指揮官の適格性」「指揮官達の教育」及び「リーダーとスタッフの役割分担」として述べています。

 

 

◆渉猟 世界の海軍(9) ユニフォームをめぐる女性将兵の反乱

 岩﨑洋一

 今回はオバマ政権においてメイバス海軍長官によるジェンダー・フリー思想に基づく女性隊員の服制改革が一方的に行われた結果、女性隊員からの猛反対にあい改正がとん挫する経緯が紹介されています。男女平等や公平の基準を持ち出してそれまでの伝統やそれに基づく形式を部外者が一方的な思い入れで改正することの危うさに警鐘を鳴らす良い例となったと言えます。

◆魁 海自ペルシャ湾掃海派遣から25年

 -平成28年「朝雲」第3219号~3222号から転載

 昨年で25周年を迎えたペルシャ湾掃海派遣は現在の海賊対処行動に繋がる自衛隊の国際平和協力活動の原点となりました。

 今回、国際平和協力活動を取り巻く環境が厳しさを増す中、改めて当時の苦心の足跡を見つめ直すことは水交会の主要事業である「海上安全保障思想の研究・普及」及び「海上自衛隊に対する協力・支援」の理解促進の一助となることから「朝雲」新聞社のご好意により陽春号、盛夏号の二回にわたり掲載いたします。今回は当時の海上幕僚長 岡部文雄様、派遣部隊指揮官 落合 畯様等の各配置の方々の回想を掲載しています。

 

 

◆防衛駐在官在任期間における活動状況

 元在オーストラリア防衛駐在官 1等海佐 中村浩之

 平成25年から28年までオーストラリア防衛駐在官を務められた中村浩之1佐の防衛駐在官としての活動を掲載しています。

 第1次世界大戦では同盟国、第2次世界大戦では交戦国と言う歴史を乗り越えて現在も続く日本及び海上自衛隊との交流が述べられています。

 

 

◆在外公館警備対策官を経験して

 元在ブルネイ・ダルサラーム国日本大使館警備対策官 1等海尉 塩野裕次

  ブルネイ・ダルサラーム国における在外公館警備対策官の業務(警備対策官/政務(防衛)対策官)について経験を通して紹介されています。

 

 

◆英霊とともに帰国 ~遺骨収集帰還事業への協力に従事して~

 たかなみ艦長 2等海佐 坂井喜一郎

  遺骨収集帰還業務に協力した「たかなみ」艦長坂井喜一郎2佐の手記です。遺骨帰還に従事する中「服務の宣誓」の意義の重要さが述べられています。また、遺骨収集帰還事業への海自の「協力」に対する所見は傾聴に値するものと言えます。

 

 

◆70年目の奇跡 ~今明かされる兄の最期~

 行方滋子(海原会会員)

  海原会(予科練遺族会)会員 行方滋子様の投稿記事です。

      第十八期乙種予科練出身で昭和20年4月12日に沖縄東方海上で米海軍戦艦「テネシー」に突入された故山岸啓祐少尉の最期が判明する経緯が感動的につづられています。旧海軍の行った航空特攻の戦果については悪意的に低く喧伝されたものがあり、また遺族がそれを知る機会が少ない中、日米の記録が一致し明確になった経緯がつづられています。

 

 

◆米中 今や智慧の戦いたけなわ(2)

 竹添長和

 連載第2回目、米中関係について18世紀当初からの中国との関わりから今日に至るまでの関係が丹念に記述されています。特に、アメリカ人の中国観について経済面で市場とみる考え方と宗教面で援助の対象としての見方があり、今日に至るまで変わらないものがあると感じます。トランプ政権の今後の対中政策を考える上において参考になるものを感じます。また、大陸からの脅威と権益に敏感にならざるを得ない日本とフロンティアを求めて西進する米国との衝突の必然性とその裏で自国の国益を守る中国の強かさを垣間見ることができます。

 

 

◆東京音楽隊「スイス・バーゼル・タトゥー2016」参加記録

 東京音楽隊 1等海尉 岩田知明

 平成28年7月15日から8月3日までスイスで行われた軍楽祭「バーゼル・タトゥー2016」の様子を紹介しています。

 

 

◆海上自衛隊苦心の足跡第7巻「固定翼」の編集に携わって

 高橋亨

 平成26年から編纂され平成29年3月に発刊された「苦心の足跡第7巻(固定翼)」の編集を担当された高橋亨氏の編集作業の総括記事です。

 他の巻同様過去の資料が破棄されていて資料収集が極めて困難であったことが述べられており、今後再びこのような企画があっても編纂が極めて困難になると予想され、海上自衛隊における種々のノウハウ等を知識データとしてアーカイブス化する必要性が述べられています。

 

◆その他